白髪神社
社 格 旧無格社 延喜式内社白髭神社 武蔵国 幡羅郡鎮座
祭 神 白髮大倭根子命(白髪武廣國押日本根子命=清寧天皇)
(配祀) 天鈿女命 猿田彦命 倉稻魂命 (合祀)須佐男之命
由 緒 江戸時代は「白髪神社」と称していた
例 祭 4月1日 例祭
白髪神社は妻沼小学校、大我井神社の北側で利根川の南岸、県道407号線の東側の畑の中にポツンと鎮座している。社前の鳥居の左右に石柱があり、左には「高岡稲荷神社」、右には「式内白髪神社」とある。稲荷神社が合祀されているようで、鳥居も赤い。
あるサイトに書いてあった通り、こじんまりしていて、見た目では式内社の雰囲気は全く感じることができなかった。参拝中には気がつかなかったことで後になってわかったことだがグーグルにて地形を見ると、この社は珍しい西向き社殿だった。
社殿のすぐ先には利根川の堤防が見える。
現地に行くとよくわかるが、白髪神社の地域は利根川右岸の低地に位置していて、氾濫すればこのくらいの社はすぐ破壊される。このことから、古代からここに神社があったとはとても考えにくい。元々は高岡稲荷神社であり、そこに聖天宮から白髪神社を移し併祀したのではないかとする説もあるようだが、この小さな社が、ただ「白髪神社」と名称されたことだけで延喜内式内社であるとは到底思えない。
すると、もともとは大我井の森(聖天山)にまつられていた白髪神社だったが、後世何らかの理由で、現在地に移された、という考え方のほうが至って無理がないように思えるのだが、どうであろうか。