古社への誘い 神社散策記

たまには静かなる社の空間に身をまかせ、心身共にリフレッシュしてみませんか・・・・

千手堂春日神社


        
             
・所在地 埼玉県比企郡嵐山町千手堂585
             ・ご祭神 天津児屋根命
             ・社 格 旧千手堂村鎮守・旧村社
             ・例祭等 祭日 415
  地図 https://www.google.co.jp/maps/@36.0390956,139.3103105,16z?hl=ja&entry=ttu
 平沢白山神社から南方向に伸びる道路を750m程進み、丁字路を右折する。その後道なりに進むこと200m程先に「千手院東墓宛」の看板がある路地があり、そこを右折し暫く行くと、進行方向左手に千手堂春日神社が背を向けたような配置で見えてくる。
 駐車スペースはその「千手院東墓宛」が管理するスペースが道沿いにあり、そこの一角をお借りして参拝に臨んだ。
 
       駐車場付近の風景             進行方向正面左手の社叢林の中に、
 路地一面に咲く「カンシロキク」可憐で清楚だ。      春日神社は鎮座する。  
        
                   社に通じる裏路地があり、そこから正面へ回り込む。
 一旦正面鳥居に位置する場所まで遠回りに移動しなければならないが、そこは土地勘もない事でもあり、仕方がない事だ。後で正面からのルートをグーグルマップで確認すると、どうやら民家の間を通らなければいけないようなので、結果的にはむしろこのルートで正解だったと、改めて確認した次第だ。
        
                                 千手堂春日神社正面
         正面に廻り改めて参拝を行う。やはり社の正面は威厳がある。
『日本歴史地名大系 』「千手堂村」の解説
 [現在地名]嵐山町千手堂
 槻川を挟み鎌形村の北に位置し、東は菅谷村、西は遠山村、北は平沢村。松山領に属し、村内に千手観音堂があったことが地名の由来という(風土記稿)。現入間市蓮花院の寛正二年(一四六一)一〇月一七日銘の鰐口に「奉施入武州比企郡千手堂鰐口大工越松本」「願主釜形四郎五郎」とみえる。田園簿では田高四二石余・畑高五〇石余、幕府領。寛文八年(一六六八)の田畑屋敷御検地帳(関根家文書)によると高一一二石余、反別は田五町一反余・畑二二町二反余・屋敷七反余。
        
                  石段上に立つ鳥居
      個人的にこのようなアングルから仰ぎ見る鳥居がたいへん好きである。

 千手堂春日神社のご祭神は天津児屋根命である。社は千手堂地域の中央部よりやや北西に離れた所に位置する大平山の麓に鎮座している。参道及び社殿の周囲は、欝蒼とした山林に包まれており、民家とは隔絶された世界が広がっているようにも感じた。
 創建年代等は不詳だが、『風土記稿』千手堂村の項に「春日社 村の鎮守なり、村持」とあるように、当社は創建こそ不明であるが、村の開発以来、鎮守として奉斎されてきたという
 
      境内左手にある手水舎       「春日神社拜殿建設記念碑」等の石碑が並ぶ。
 春日神社拜殿建設記念碑  平成元年四月十五日
 建設の主旨と概要
 嵐山町大字菅谷字女堀四九六番地他一筆の四十三人共有地(畑五二五七平方米)七十年間にわたり千手堂字民の食糧生産青年部農場共同桑園として共有の役割を果して来たが市街地区域農地養蚕業の衰退という条件を重なって昭和六十二年遂に売却されるにいたった
 共有者たちは夫々拾万円を拠出して老朽化した春日神社拜殿の建設を発願したのである それは敬神の誠をいたすことであり 同時に約四分の三世紀前共有地を設定し 活用護持してきた我々の祖先たちへの崇祖の思いでもあった 建設の議は大字内外に多数の賛同者を得て多大の寄進をいただき(中略)
 によって昭和六十三年十月完成の運びとなり秋の大祭に落成の式典を挙行することが出来た 茲に建設の大要並びに寄進者の芳名を記し永く後世に留めんとするものである。
                                     記念碑文より引用
        
                     拝 殿
『比企郡神社明細帳』
 埼玉縣武蔵國比企郡菅谷村大字千手堂(せんじゅどう)字明神前(みょうじんまえ) 村社
 祭神 天津児屋根命
 由緒 宝暦(ほうれき)三年(1753)三月本社再建 其他創立年度不詳
 由緒追記
 大正十年(1921)五月二日隣接山林五畝歩、境内編入許可
 大正十四年(1925)
一月八日本殿新築、旧本殿ヲ拝殿ニ引直し、出願許可同年四月十五日竣工
        
                                       本 殿
 
   境内に祀られている境内社・八坂社       本殿脇に祀られている石祠二基
                               詳細不明
        
                                  社殿からの一風景


参考資料「新編武蔵風土記稿」「日本歴史地名大系」「埼玉の神社」GO! GO! 嵐山 3
    「境内記念碑文」等
 

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