古社への誘い 神社散策記

たまには静かなる社の空間に身をまかせ、心身共にリフレッシュしてみませんか・・・・

二ノ宮伊勢大神社


        
             
・所在地 埼玉県児玉郡神川町二ノ宮5-2
             
・ご祭神 天照大神、豊受姫命
             
・社 格 不明
             
・例 祭 新年祭 116日 祈年祭 416日 例祭 1019
                  
新嘗祭 1129日

 二ノ宮伊勢大神社は神川町二ノ宮地区に鎮座する。
二ノ宮地区は神川町大字二宮所在の延喜式内社である金鑚神社付近を水源とする金鑚川に沿って形成された地区で、自然豊かな地域である。
 
金鑚川は、平成3年度から町による公園事業と県の砂防事業を一体として整備が開始され、平成5年度からは県内初の『ふるさと砂防事業』として神川町により整備された河川である。自然石を用いた護岸や、水に親しめるような緩傾斜護岸など、自然環境と公園機能の調和が図られている。周辺は県立上武自然公園の範囲内にあり、金鑚神社、国の天然記念物である「鏡岩」など豊かな自然環境と歴史的文化を有する地域となっている。
 
二ノ宮伊勢大神社は金鑚神社から北東方向1㎞程の丘陵地の一角にひっそりと鎮座している。
 
  二ノ宮伊勢大神社への途中までの経路は宮内若宮神社を参照。宮内若宮神社は児玉三十三霊番「光福寺」の看板のある十字路を左折するが、二ノ宮伊勢大神社に行くためには国道462号線をそのまま西行し、2番目の変則的な十字路を右斜め方向に進む。700m程進み、金鑚川を越えて2番目のT字路手前の左側角地に二ノ宮伊勢大神社の目立たない小さな社号柱が立っている(写真左)。駐車スペース等はなく、社号柱左側にある参道に車を置くことも考えたが、参拝に対して一定のルール設定をしている筆者にとって、社号柱先の神聖な場所である参道に対して汚す行為は出来ないので、道路脇の目立たない場所に路駐し、急ぎ参拝を行う。
 社号柱を過ぎると、丘陵地らしい上り坂を登る(同右)。
 
上り坂を進むと、右側に石段があり(写真左)、石段の先には案内板や鳥居が見える(同右)。

 伊勢大神社 御由緒  神川町二ノ宮五の二
 □御縁起(歴史)
当社の鎮座する萩平は、児玉郡阿保領に属した。江戸時代当初は幕府領であったが、慶安元年(一六四八)より幕末まで旗本室賀氏の知行地となった。『風土記稿』によると、化政期(一八〇四-三〇)の戸数は二三戸であり、村内の耕作地のほとんどが畑地であった。また、萩平の鎮守は隣接する新里村に鎮座する白岩明神社(現在の白岩神社)で、二村の鎮守と記載されているが、祭祀組織がどのようであったかは不明である。明治五年に金鑚村と合併し二ノ宮村となる。
当社の祭神は、天照大御神・豊受姫命の二柱である。創立年代は不詳であるが、社伝によると、往古は萩平村と隣地の池田村の村境に祀られており、共に祭りを執行していたといわれる。その後、二村の協議の上、明治維新の際に現在地に移転し、萩平住民の崇敬するところとなった。以来、萩平の鎮守として位置づけられるようになった。
当社は、元来、伊勢大神社・伊勢大神宮と称していたが、昭和十九年に神明神社と改称した。しかし、太平洋戦争直後から旧名に復したいという氏子の希望により、昭和五十六年に伊勢大神社となった。
境内社は、八柱の神々を杷る八王子神社をはじめ、八坂神社・阿夫利神社・愛宕神社・諏訪神社・天満宮・榛名神社である。社殿は、明治維新後に移転改修、大正三年に改築、昭和五十八年に本殿修理、平成一五年に拝殿改修を実施している。
□御祭神 天照大神、豊受姫命

                                      案内板より引用

 案内板によれば、「
往古は萩平村と隣地の池田村の村境に祀られており、共に祭りを執行した」「二村の協議の上、明治維新の際に現在地に移転し、萩平住民の崇敬するところとなった。以来、萩平の鎮守として位置づけられるようになった」と記述されている。ところが『新編武蔵風土記稿』では、「萩平村条」には社の記載はなく、「池田村条」に「神明社 太神宮 常學院の持」と書かれている。「共に祭りを執行した」のであれば両村に記載があって然るべきと思うが、片方しかないのはどういう箏だろうか。
        
   石段を登ると、
境内に通じる直道があり、正面にはやや小ぶりな鳥居が立っている。
 
  鳥居の社号標には「伊勢大神社」と表記    鳥居の先、右側正面に鎮座する境内社。
      鳥居は新しいようだ。               詳細不明。
            
                 参道途中に聳え立つご神木
        
                               拝 殿
 
     拝殿上部に掲げてある扁額          拝殿右側に鎮座する石祠群

 案内板では、
境内社は八王子社を始め、八坂神社・阿夫利神社・愛宕神社・諏訪神社・天満宮・榛名神社が鎮座しているという。石祠は6基あるので、八坂神社以下の6社で、拝殿手前にある社は八王子神社かもしれない。但し拝殿右側奥にも石祠は2基ある為、先ほどの推測は正しくないことになる。詳細等知っている方、ご教授願いたく思います。



参考資料 「新編武蔵風土記稿」「埼玉の神社」
「埼玉県HP【砂防施設】 金鑚川〔神川町〕」等
   
 


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