古社への誘い 神社散策記

たまには静かなる社の空間に身をまかせ、心身共にリフレッシュしてみませんか・・・・

上八ッ林氷川神社


        
             
・所在地 埼玉県比企郡川島町上八ッ林854
             
・ご祭神 素戔嗚尊
             
・社 格 旧村社
             
・例祭等 不明
     地図 https://www.google.co.jp/maps/@35.9970893,139.4768275,18z?hl=ja&entry=ttu

 下八ッ林天神社から一旦「さくら通り」を南下して「下八ッ林」交差点を右折する。再び埼玉県道74号日高川島線に合流後、450m程進むと右側に上八ッ林氷川神社が見えてくる。社に対して県道を挟んだ南西側には「上八ッ林道下集会所」があり、適度な駐車スペースも確保されているので、そこのスペースをお借りしてから参拝を開始した。
        
                            
上八ッ林氷川神社正面
『日本歴史地名大系』における「上八ッ林村(かみやつばやしむら)・現川島町上八ッ林地域」の解説によると、「当村は、一本木村の南東にあり、東は吹塚村。集落は旧荒川筋の自然堤防上に長く発達する。東方の下八ッ林村と共に中世八林郷の遺称地。また古くは同村などと一村で八ッ林村と称していた。
 その後慶安年間(16481652)頃には八ッ林村から畑中、大塚(大墳)の両村が分出、寛文年中(16611673)には更に上・下二村の八ッ林村に分れたという(「郡村誌」など)。田園簿には八ッ林村とあり、田高一千三二石余・畑高一五四石余、旗本酒井領」
と記されている。
        
                    境内の様子
 八ッ林という地名は中世末頃から用いられていて、その当時の「八ッ林郷」は、出丸本、出丸中郷、出丸下郷、上大屋敷、下大屋敷、曲師、西谷、釘無、上狢、下狢、白井沼、飯島等十八か村を含んでいた。
 地名である「八ッ林」の「八(やつ)」は数多いという意味で、ここの微高地には古くから人が居住し、林が広がっていたものと思われる。八ッ林という地名はそのような景観から生まれた地名であるのだろうか。
       
            上八ッ林氷川神社のシンボルともいえる大ケヤキ
 上八ッ林氷川神社の広々とした境内にあってひときわ目立ち、堂々と聳え立っている。樹齢300年以上との事で、今まで見てきたケヤキの巨木・大木に比べれば、特別老木とは言えないかもしれないが、樹齢に対して意外と幹は太く貫禄があり、樹勢は生き生きとしていている。隆起した根張りも力強く、緑豊かな葉が生い茂っている大樹である。
        
                                 案内板
 けやきの大木 (町選定 天然記念物)
 上八ッ林の氷川神社に古くからあるけやきは、樹齢300年以上といわれご神木として人々から大切にされている。この木の由来は詳らかではないが巨木として樹相はまことにみごとなものである。また、樹高約四〇メートル、樹周約約五.二〇メートルもあるこの木は、天然記念物として大事に保護されている。なおこの木は、昭和五十五年十月九日、埼玉県主催の県の木指定十五周年記念ケヤキコンクール大木の部において、埼玉県知事より表彰された。
 平成二年十月 川島町教育委員会
                                      案内板より引用

        
                                        拝 殿
 
          本 殿                境内社・詳細不明 
    社殿奥に祀られている石祠等           境内にポツンとある梵鐘
             
 上八ッ林氷川神社の東側並びにある火の見櫓とその手前に祀られている地蔵尊・庚申塔。錆びついている火の見櫓や周辺の風景を見るにつけ、幾世代前の「昭和」を感じる昔懐かしい雰囲気が辺りを包みこんでいるようだった。 


参考資料「新編武蔵風土記稿」「日本歴史地名大系」「埼玉県の鎮守の森」「境内案内板」等             

拍手[2回]