古社への誘い 神社散策記

たまには静かなる社の空間に身をまかせ、心身共にリフレッシュしてみませんか・・・・

戸森雷電神社

         
              ・所在地 埼玉県深谷市戸森149 
              ・ご祭神 別雷大神
              ・社 格 旧戸守郷鎮守 旧村社
              例祭等 祈年祭 224 例祭 328日 新嘗祭 124
              *祭日は「大里郡神社誌」を参照。
  地図 https://www.google.co.jp/maps/@36.2108341,139.2760379,16z?hl=ja&entry=ttu  
 戸森雷電神社は国道17号バイパスを本庄方向に進み、埼玉県道14号伊勢崎深谷線と交差する「大寄」交差点を左折し、南へ少し下ると、すぐ左手側に雷電神社が見えて来る。雷電神社に隣接した社務所が道路沿いにあり、駐車スペースもある為、そこに車を停めて参拝を行う。

 隣接する雷電寺は、不動明王を本尊とする雷電寺は雲龍山観音院雷電寺と称し京都の総本山智積院末で真言宗智山派に所属し、創建は今から六百六拾六年前の正慶二年(1333)に雷房長傳と伝えられているが、新編武藏風土記には慶長年間(1596-1615)に僧印山とある。また同風土記には延宝七己未年(1678)僧慶算中興とも記載されている。            
       
                 「雷電神社」社号標柱
       
              一の鳥居と「正一位雷電宮」石碑



「正一位」とは律令制度下、朝廷より諸臣に授けられた位階のことで、本来は官人の地位を表す等級として一位から初位の位階があった。その後奈良時代中期以降、この位階が拡大解釈され、人に対してではなく、神・もしくは神社にも授位されるようになった。これは「神階」と称して、諸臣に与えられる位階制度に倣うものであった。 


実はこの正一位の位を持っている神社は全部で22社あり、
・松尾大社・上賀茂神社・下鴨神社・春日大社、・石上神宮・枚岡神社・香取神宮・鹿島神宮・日吉大社
等である。
 特に稲荷神社では総本社の伏見稲荷大社が建久512月(11951月)の後鳥羽天皇の行幸に際して「本社勧請の神体には『正一位』の神階を書加えて授くべき」旨が勅許されたとされており、勧請を受けた全国の稲荷神社もこれを根拠に正一位を名乗るようになり「正一位」は稲荷神社の異称のようになった。
 因みに戸森雷電神社の総本社である賀茂別雷神は大同2年(807年)最高位である正一位の神階を受けている。それ故に、その分社である雷電神社の社号標にも「正一位」と表記されているというわけだ。
                                    (Wikipedia)等参照
 

            参道                   二の鳥居
        
                     拝 殿
 当雷電神社は賀茂別雷神社の御分社なり 往昔医道の達人道三に依り勧請す 今尚尊海師の作れる雷電勧請の縁由及三國雷電略記の二巻保存す 享保十七年七月二十七日に時の神祇管領に依り当社に正一位雷電宮として奉授せられたと宗源宣旨に記載されてあり 本年十月吉日氏子総代各位京都吉田神社に参詣しこれを確認す 依って石に刻し後世に伝う 
 昭和六十二年十二月二十八日建 雷電神社宮司神島大謹書
                                      境内碑より引用

 
 拝殿には渋沢栄一の揮毫した扁額が掲げられている(写真左)。扁額は横文字で「雷電神社」と書かれてあり、縦書きで「正三位 勲一等 子爵 渋沢栄一書」とある。本殿(写真右)には雷電像を安置している。昔は「雷災除け」の神札を授与していた。落雷を除き、もろもろの崇りを避けるというので信仰されたという。
*「令和三年十一月発行 大寄公民館だより」一文を参照
       
             社殿の左側奥にあるご神木(写真左・右)
 
 ご神木に並ぶように鎮座する境内社・石祠群(写真左)。また石祠群の右先にある石祠(写真右)。石祠には特に記されていないため、詳細不明。手前に身禄霊神と小御嶽大神の石碑あり。
 
                             社殿の奥に並ぶ境内社(写真左・右)
 琴平神社、天手長雄神社、八坂神社、稲荷神社   摩多羅神、摩利支天か。少し見ずらい。
 
         
拝殿手前、右側にある御嶽塚       拝殿手前左側に並んである石碑等
        
                              当日は雨の中での参拝。
          そんな天候の中でも社には趣もあり、落ち着いて散策を終えることができた。

              


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