古社への誘い 神社散策記

たまには静かなる社の空間に身をまかせ、心身共にリフレッシュしてみませんか・・・・

千津井三嶋神社


        
            
・所在地 群馬県邑楽郡明和町千津井5152
            
・ご祭神 大山祇神(推定)
            
・社 格 旧千津井村産土神・旧村社
            
・例祭等 春祭り 315日 夏祭り 7232425
                 
秋祭り 1115
 群馬県邑楽郡明和町千津井地域は、利根川中流域左岸にあり、江口地域の東側に接している。途中までの経路は江口諏訪神社を参照。そこから、東方向に進む道を650m程進むと、左手に千津井三嶋神社の鳥居が見えてくる。
「千津井」、なかなかの難解地名であるのだが、鎌倉時代に記録のある地名のようで、「せんづい」と読む。因みに、埼玉県旧騎西町には苗字として「泉津井(せんづい)」と名乗っている家が数戸あるというのだが、何か関連性があるのであろうか。
        
                 
千津井三嶋神社正面
            参道や鳥居も新しく整備されているようだ。
『日本歴史地名大系』 「千津井(せんづい)村」の解説
 江口村の東、利根川左岸に位置する。中世は佐貫庄に含まれ、嘉暦三年(一三二八)四月八日の三善貞広寄進状案(長楽寺文書)に添えられた弘願寺寺領注文に千津井郷がみえる。下って天正一五年(一五八七)一一月一九日の北条家朱印状写(「紀伊続風土記」所収)には館林領千津井郷とみえ、梶原源吉に郷内八八貫八二〇文の知行を与えている。寛文元年(一六六一)の領内一村一人宛出頭方申渡(大島文書)に村名がみえ、館林藩領。寛文郷帳によると田方一四四石余・畑方三五〇石余。
        
                    拝 殿
              この社は南向きで、利根川に向かって社殿は配置されている。
   境内周辺には由緒等記している案内板はなく、創立年代等はハッキリとは分からず。

 千津井の産土神は三島神社で、明治の神社合併で愛宕様・天神様・八幡様・戸食様・稲荷様・雷電神社も合祀されている。三島神社は梅原にも一社あるが、あとは上の方に一社あるだけといわれている。昨年、本社に氏子たちが参拝に行って来た。御神体としては丸い鏡で、藤原という名のある柄鏡の柄をとって祀っている。河川改修で利根川の流れの中に入ってしまい、大正二 年に現在地に移転し今年完成した。
 三島神社の祭りとしては、春は三月十五日、夏は七月二十四日で、このときは二十三・四・五日の三日間あり、秋は十一月十五日の三回ある。七月の祭りは二十三日に神社で祭典があり、雹害と五穀豊穣の八丁締めを立てる。高い所へ立てるので氏子が梯子等を用意していて立てる。二十四日には早朝、有力者の先輩の家の庭で舞う。また希望を受けてやる。
 ニ十五日はササラをする。ササラに参加する者は、青年の場合と村全体の場合とがあった。
 ニ十六日は祭りに使った道具を整理、洗濯をして、収納箱に納めてから慰労会(直会)をした。例によってやることで、貰った御神酒なども処分した。残ると耕地毎に分けた。
                                 「
明和村の民俗」より引用
        
             拝殿には「正一位三島大明神」と表記

 嘗て利根川に橋がないころは、県の費用で渡し船を利用していた。渡し場は千津井・川俣・梅原・江口・斗合田と大体2㎞間隔位にあった。その中の「千津井の渡し」は、埼玉県と交代で人夫船(頭)に出て人々を渡した。斗合田境と江口境の二か所あり、その間は700mある。津井の渡し場には河岸があり昔は問屋が立ち並んだようだ。
        
             境内に祀られている庚申塔や馬頭観音等
 
        社殿横に祀られている末社群           末社群並びにお狐様が並んで祀られている。
  左から小天狗・大天狗・愛宕山神社・(?)        狐といえば稲荷神社であるが、
    辨財天・
(?)・庚申塔・道祖神        稲荷神社が近くに祀られているのであろうか。
        
                           社殿から見た利根川堤防の一風景

「明和村の民俗」によると、明和町で獅子舞を伝承している地域は、斗合田・下江黒•千津井・江口・梅原の五ヶ所あるという。その中の千津井では、三島神社の夏祭に獅子を出した。神前で舞ってから、笛.太鼓を鳴らしながら各戸を歩いた。 雄獅子(2)、雌獅子(1)棒使い(2)で構成し、道具持ちが付いて行く。演じる人は長男が多く。小学校四、五年生のうちからやった。 最初に棒使いをしてから、獅子舞に移る。()は高さ1m程の草刈、菴形の菴の中に一人入って蛇を持ち、笛の曲に合わせて蛇を出し入れするが、しまいには回りで舞っている獅子が、その蛇を飲む所作をする。「カネマキ」という名称である。「花」は花笠を被った四人が四隅に立ち、互いに縫うように踊る。
        
            社の東側の道端に大切に祀れている地蔵様
    周囲の木々の手入れもしっかりとされ、地域の方々の篤い信仰心を物語るようだ。 

「弓くぐり」は二人で長さ2mの弓を引っ張って、くぐって踊る。獅子舞の笛は竹製で、朱塗りのいい笛があり、座敷に上って吹く。
 七月二十四日が三島神社夏祭の本番で、獅子舞は申し込まれた家々を回って演じた。悪魔除けのため、お祓いを持って座敷に上り奥まで一巡してから、庭へ出て踊って行く。家族が獅子頭をかぶってもらうと悪魔除けになるという。
        
               千津井地域の利根川堤防の眺め



参考資料日本歴史地名大系」明和町の文化財と歴史」「明和村の民俗」等

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